ルールを守れる組織をつくる
人材育成
利益改善
業務改善
製品・サービス品質

Ⅰ.会社のルールは守られていますか?
会社のルールとは何でしょうか?
「会社の決まりでしょう?そんなこと今更言うことですか?」と言われそうですが、「会社のルールが全て守られていますか?」と言われて、自問自答してみると、実は「ルールは守っています。でも全部と言われると自信はないな」という方は少なくないと思います。
例えば、業務マニュアルのようなルールは「ちゃんと管理されていますか?」と言われたらどうでしょう?
「業務マニュアルは当然あるし、守るべきもの。だけど、どこにしまったかわからない。」などと意味不明なことを言う方もいます。
例えば「会社にある業務マニュアル(もちろんない会社も多いですが……)をきちんと読んでその通りの業務をっていますか?」といえば、「もちろんです」といいながら、業務マニュアルをじっくりと読んでいない方が大勢います。
あまり読んでいないマニュアルで本当に実態に合っているのでしょうか?
Ⅱ. 業務マニュアルの再点検
業務マニュアルが実態にあっているか気になります。ではそもそも会社に業務マニュアルはありますか?
「あります。昔作りました。でも、どこ行ったかな?」――それではダメでしょうね。
そもそも、本来業務の進め方の標準として、自社にとってあるべき進め方であり、会社の先人が築いた「ベストプラクティス」(最適な進め方)であるはずです。
ところが、業務マニュアルを整備したことで安心してしまい、そのまましまい込んでしまうのでは全く意味がありません。
要は業務マニュアルは使うことに意義があり、作ることはその手段でしかないのです。
そこで、今まだ業務マニュアルがない、もしくは業務マニュアルを作ってそのまま放置状態。という会社さんには、業務マニュアルを作るもしくは再点検をし、ちゃんと現状に合ったものに再点検する必要があります。
実際、再点検してみると、結構変わっていることがあることに気づきます。
Ⅲ. 業務マニュアルの再点検の進め方
業務マニュアルの再点検の方法は一つではありません。しかし、一つのやりかたとしては、以下のような進め方があります。
1. まず業務フローを整理しましょう。
業務フローとは、業務の手順であり、流れです。この流れが業務マニュアルを運用するレールのようなものであり、これがまずきちんと現状に合っていることが求められます。
2. 次にその業務フローを誰がするか?を整理しましょう。
つまり、各プロセスの担当者を確認することです。つまり、そのプロセスを誰が責任を持ってやるのか、責任者をはっきりさせる必要があります。
3. 業務マニュアルづくりは、それから各プロセスにおいてどのように進めるかの5W1Hを記述してみることです。
このような手順でまとめてみようとしても、意外に実態を、もっといえばあるべき姿を標準化することはことのほか大変だということが分かると思います。
Ⅳ. 業務マニュアルの運用
さて、業務マニュアルの再点検もしくは、現状での作成がなされたとしましょう。
次はいよいよ運用です。ここで、しまいこんでしまわないことです。よくあるのが、作ることが大変だとそれが目的化してしまいます。
そうならないように、「使っていく業務マニュアル」としてどのように運用を進めていけばよいかをよく研究する必要があります。
そのためにはまず、作ったマニュアルを皆それぞれが再学習する必要があります。
「私はわかっているよ」という『歩く辞書』のつもりでいる人も結構いますが、まずは基本に返ってしっかり再点検した業務マニュアルを再学習して、運用そのものを再点検していきましょう。そうしたら運用です。運用してみて改訂点がでたらすぐ直すしくみを作ることです。
このようにして「使う業務マニュアル」とすることが大切なのです。